保健師のお役立ち情報

「職場の全面禁煙化」を検討してみませんか

<タバコは確実に病気のもと>

2016年9月に厚生労働省から「喫煙の健康影響に関する検討会報告書」が公開されました。
この報告書によると、喫煙者本人について、がん・虚血性心疾患・脳卒中などの22種類の病気について
タバコが原因であることが確実(*下記の「レベル1」)だと判定されるとのことです。

また、受動喫煙についても、肺がん・虚血性心疾患・脳卒中など7種類の病気で影響が確実だとされました。

この調査は「喫煙の健康影響に関する検討会」がまとめたもので、国内外の約1,600の論文を分析し
喫煙と病気の関係度合いについて次の4段階で判定したのもですが、国の検討会がタバコの健康影響を
総合的に判断したのは初めてのことです。

≪4段階のレベル≫
レベル1: 科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である
レベル2: 科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない
レベル3: 科学的証拠は、因果関係の有無を推定するのに不十分である
レベル4: 科学的証拠は、因果関係がないことを示唆している

<オリンピックと禁煙の関係>

2020年に東京でオリンピック・パラリンピックが開催されますが
IOC(国際オリンピック委員会)は1988年以来、オリンピック大会での禁煙方針を採択しており
これ以降オリンピックの開催都市はすべて罰則付きの受動喫煙防止法または条例を制定しています。

また、2010年にはWHO(世界保健機関)との間で、オリンピックをタバコの煙のない環境で
実施する合意文書に調印をしているそうです。

厚生労働省では、先の報告書を受けて2020年の東京オリンピックに向けてタバコ対策を
推進したい考えです。

また、経済産業省が認定する『健康経営優良法人』の認定基準においても
「健康増進・ 生活習慣病予防対策 」の項目の中に「受動喫煙対策に関する取り組み」が
盛り込まれていますが、これについては2019年の認定では必須項目となる予定です。

<職場の全面禁煙化のチャンス>

報告書では、職場のタバコ対策に関して禁煙と分煙を比較した研究でも、禁煙によるメリットが
分煙のそれを上回っているとのことです。

近年は、健康経営などの社員の健康を重視した取り組みが評価される世の中です。
タバコはにおいだけではなく、様々な悪影響が明らかになっていますので
職場の喫煙問題でお困りの企業は、これを機に職場の全面禁煙化を検討してみてはいかがでしょうか。