個人の健康問題が増加するにつれ、真の健康経営を求める企業が増えているのではないでしょうか。
しかしながら職場環境や労働条件の改革を試みても、最終的には個人の生活習慣に寄るところが大きく、
個々のプライベートまで企業が介入できない…というのが実情です。
そこでウェルネスライフを実践するためのシートの作成方法をご紹介します。
《もくじ》
1. 言葉の扱い方
2. 論理的思考
3. 真の健康経営とは
4. ウェルネスライフ実践のコツ
5. 大谷翔平選手のチャンクダウンシート紹介
「言葉」は「言葉のパッケージ」になっていることに気づいているでしょうか。
たとえば「家族」という言葉は、人によって解釈が異なります。ある人は父親、母親、パートナーかもしれませんが、
ある人は父親、母親、パートナー、子供、兄妹かもしれません。
またある人はペットの犬も「家族」という言葉に入るかもしれません。
同じように、「幸せ」という言葉の中に含まれている言葉も人それぞれですね。
言葉はまるで地図のように頭の中で広がっています。
目標達成が苦手な人は、頭の中で言葉が散らかっている可能性があります。
すると目的を見失ってしまったり、具体的な行動につながりにくくなります。
よって言葉を抽象化する、あるいは具象化することは、論理的思考の習慣をつけるために重要ですね。
このとき抽象化することをチャンクアップ、具象化することをチャンクダウンと言います。
通常、仕事において行う目標設定は「仕事」に関してのみ行うことと思います。
しかしながら私たちは、日常におけるさまざまなシーン一つ一つが切り離されているわけではありません。
仕事のパフォーマンスには、ベースとなる家族関係、職場の人間関係、健康状態などが影響しており、
またそれらは各個人の経済状況や学習レベルが関連しています。ということは、
個人を包括的に取り扱うことが『真の健康経営』と言えるのではないでしょうか。
各個人がウェルネスライフを実践し、パフォーマンスを上げるためには工夫が必要です。
「仕事」だけでなく「人間関係」「健康」「家族」「お金」「学習」など、人生に関わるカテゴリーそれぞれの目標設定を行いましょう。
以下の図はカテゴリーの参考例です。各カテゴリーの目標設定が「メインアウトカム」となり、
その下位チャンクに日々の行動目標となる「サブアウトカム」があります。そして中央部分は全カテゴリーを包括する「メタアウトカム」となります。
そうして全体を底上げしていきます。
(一般社団法人日本ナースオーブ)
松仙FCのサイトに、大谷選手のチャンクダウンシートが掲載されていました。目標設定というより関連する要素が書かれているようです。
・中央に書かれているのが「メタアウトカム」に該当します
・メタアウトカムの周囲(ブルーの部分)が「メインアウトカム」
・周囲の8つの四角それぞれに「サブアウトカム」が書かれています
(松仙FCサイトより引用)
大谷選手はさすが野球に関するアウトカムが多くなっていますが、健康経営を目的とする場合は「家族」や「人間関係」、「健康」も必要でしょう。
また、メンタルも重要ですね。以下は清書版です。
(松仙FCサイトより引用)
松仙FCのサイトにシートをダウンロードできるPDFファイルがあるので、活用してみてはいかがでしょうか。
執筆:瀬野 容子(せの ようこ)
一般社団法人日本ナースオーブ 代表
2024年5月16日開催の当社セミナーにも登壇予定