保健師のお役立ち情報

関心高まる「口腔衛生」

note

近年、「口腔衛生」への注目が高まっているのをご存知でしょうか?

歯の健康は全身の健康へ影響を及ぼすだけでなく、仕事のパフォーマンスにも直結しています。
また、「国民皆歯科健診」の検討や歯の医療費は国民医療費の占める割合が高いことなど
『健康経営』という観点からもますます注目度が高まっております。

歯の健康が全身の健康へ及ぼす影響

口腔トラブルには虫歯だけでなく
歯周病や歯並び、顎関節症、口臭など様々なものがあげられます。

特に歯周病は増加傾向にあり、全身の健康にも影響を与えると言われています。

中でも、「糖尿病」との県連については日本臨床歯周病学会のHPで以下のように記されております。
実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が複数報告されています。
さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。
つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。
歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。(引用:日本臨床歯周病学会HP

その他、動脈硬化により引き起こされる「狭心症・心筋梗塞」についても以下の通り歯周病との関連について記載されています。
動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、
別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。
歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て
血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が出来血液の通り道は細くなります。(引用:日本臨床歯周病学会HP

このように、一見関係がないと思われる疾病も
口腔衛生が影響を与えていることがお分かりいただけたかと思います。
ここに記載しているのはほんの一例ですが、日本臨床歯周病学会のHPには
その他の事例も記載されておりますのでご覧ください。

個人の口腔衛生に関するリテラシーを高めることで直接的な口腔衛生に関するトラブルだけでなく、
様々な疾病におけるアブセンティーズム、プレゼンティーズム損失の改善に繋がるため
健康経営という観点からも非常に重要なトピックスとなります。

国民皆歯科健診

「国民皆歯科健診」という言葉、聞いたことはありますか?

2022年、政府の発表した「骨太の方針」に「国民皆歯科健診」導入の検討が盛り込まれ
大きな話題を呼びました。

国民皆歯科健診とは、すべての国民に定期的な歯科検診を義務付けるものであり
前述の通り、歯周病などの罹患率は高まっている一方で、歯科健診の受診率は低く
職域を含めた歯科健診の充実の必要性が指摘されております。
(参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001252538.pdf

歯科健診の義務化が行われた場合、各企業は健康診断と同じように
従業員の歯科健診についても対応を進めていかなければならないかもしれません。

個人の問題ではなく、企業側としても対応を求められる可能性があります。

口腔衛生について学ぶ機会

皆さんは口腔衛生について、正しい知識を持っていますでしょうか。
上記のような企業での対応が求められるようになれば
人事・健康管理担当者の方々はもちろん、産業看護職の皆様も
正しい知識と従業員への啓蒙活動は必須になります。

従業員への啓蒙活動として、社内イントラでの情報発信などをされている企業様も多いかと思いますが
プライマリー・アシストでは従業員向けの研修として口腔衛生についてのセミナーをご用意しております。

企業内研修のご案内

『歯の健康が身体におよぼす影響について』

時間:60分+録画配信1ヶ月
方式:オンライン/対面
費用:通常価格20万円
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講師:岩崎 圭祐先生(歯科医師・日本大学歯学部兼任講師・スポーツ協会公認スポーツデンティスト)

内容:1)口腔衛生の基礎知識
   2)歯周病と全身疾患
   3)歯の本数と食生活
   4)医療経済から見る歯科治療
   5)プレゼンティーイズムと歯科疾患
   6)予防にはセルフケアとかかりつけ医が必要
   *内容のカスタマイズもご相談可能です。

《お問い合わせ》
プライマリー・アシスト株式会社(kenmk@primary-assist.co.jp)まで