「転職するのに最適な時期は?」という問いには、「企業の採用ニーズが高まる3~4月頃」
「賞与をもらってから退職するのが得なので、12月頃又は6~7月頃」など、インターネットを検索してみると
様々な意見があります。これらの情報が間違っているわけではないですが、考えなくてはいけない
最も大切な事があります。それは自分自身が転職するという気持ちに整理がついているか否かです。
特にネガティブな理由で退職を考え、結果的に転職活動するという方は自身の気持ちに整理をつけずに、
時期ありきで転職活動を開始するため、どうしても焦りや不安が生じたり、自分が何かしたいのかという
最も大切な事がぬけてしまっているため、効果的な転職活動ができません。保健師が健康管理のプロで
あると同様に企業の人事担当は人をみるプロなのです。転職される方のお気持ちは面接時は当然、
応募書類を通しても相手に伝わり、「ビジョンが不明確である」「転職してきても短い期間で退職してしまいそうである」
など、結果的に良いご縁が生まれる可能性は限りなく小さくなります。
一方、時期にとらわれずに自身の気持ちに整理がついて前向きに転職活動を開始した方には面接を
通じて、相手にポジティブな雰囲気がしっかりと伝わり「ビジョンが明確である」「志望動機が明確
なので、長く活躍してもらえそうである」と前向きな印象が伝わり、たくさんのご縁が頂けるのです。
何月が良いのかという時期優先の考えはもたず、自身の気持ちを優先して考える事が大切なのです。
医療機関で対応する患者さんは一時的な対応もありますが、産業保健師の仕事は、企業で長く勤務する
従業員の方々が対象です。じっくりと長く、その企業の健康管理に取組んでくれる方を求めておりますので、
しっかりと気持ちを固めてのぞみましょう。
産業保健師としてのキャリア形成において転職は大きな転機です。ご自身の「過去」を振返り「今」を
整理し、「将来」をデザインする事が転職を成功させる大きな要因になります。